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Past Exhibition

山下麻衣+小林直人|The Four Souvenirs and The Book

6 August - 17 September, 2011

Venue : TSCA Tokyo

  • “Rubbing a Camel,” 2010, Video installation, Bronze, HD video, H 57 x W 18 x D 24 cm, 6 min. 56 sec.

  • Installation view from “The Four Souvenirs and The Book,” 2011, Takuro Someya Contemporary Art

  • Installation view from “The Four Souvenirs and The Book,” 2011, Takuro Someya Contemporary Art

  • “Major League Birdwatching,” 2011, 2-channel HD video projection on baseball caps, stereo sound, wooden box, H 80 x W 100 x D 50 cm, 9 min. 30 sec.

  • “Forest Dishes,” 2010, Ceramics, 17-26 cm diameter, Slideshow DVD, 3 min. 30 sec.

山下麻衣 / 1976年千葉県生まれ、東京芸術大学大学院美術研究科博士後期課程修了 小林直人 / 1974年千葉県生まれ、東京芸術大学大学院美術研究科修士課程修了

山下と小林は高校時代に出会い、2000年からユニットによる活動を開始。2004年にドイツへ渡ったのち、ベルリンを主な拠点に、世界各地を移動して作品を制作。これまでに、キュンストラーハウス・ベタニエン(ベルリン、2010)、ISCP(ニューヨーク、2011)等のレジデンスプログラムに参加。主な個展は、クンストフェライン・ゲッティンゲン(ドイツ、2011)、クンストハレ・リンゲン(ドイツ、2007)等で開催。また、ARS06 キアズマ現代美術館(ヘルシンキ、2006)、Re-imagining Asia 世界文化会館(ベルリン、2008)、Things That Only An Artist Can Do MARCO-ヴィーゴ現代美術館(スペイン、2010)、あいちトリエンナーレ2010、ヨコハマトリエンナーレ2011など各国のグループ展に参加しています。

今展展覧会開催時は、ニューヨークにあるISCP(International studio & Curatorial program)に滞在し、2013年1月までニューヨークにて制作を行います。2人で様々な国や地域を訪れ、入念なリサーチを行いながら、その地域や習慣、風景などに基づいた中に確かな彼らの種を蒔くことで作品を産み、発表し、しかしながら彼らの発表する作品郡には一貫して山下麻衣+小林直人というスタイルが、その土地の名前よりも作品のビジュアルに影響を与え続けています。日常と非日常を行ったり来たりするような、彼らの作品は明晰夢に近い部分があり、作品を前にすると今まで気にして来なかった物事や記憶がふとオーバーラップされ、大きな世界やミクロの世界まで全てが手を伸ばせば触れる事のできる場所にあるような気持ちになります。明晰夢は”夢を自覚した段階で起きてしまわない”という必要があると言われていますが、私たちは彼らの作品を前にし、物の見方の角度を変えると”こう見える可能性”を自覚させられますが、可能性を現実として捉えるか、ただの可能性として捉えるかは私たち次第だという余白を与えられます。 彼らが自らを「動物や自然のような第3者的視点を持ちつつ、シンプルな行為でユーモラスに日常を乗り越えようと挑むアーティスト」と話すように、本人でも他人でもない、誰かの視点を思い起こすきっかけをつねに投げかけてくれるのかもしれません。

2009年のタクロウソメヤコンテンポラリーアート(千葉)で行われた個展以来、東京では初めてとなる個展「The Four Souvenirs and The Book」。最新作では、ヤンキースの帽子をスクリーン代わりに、内側から鳥を映す”Major League Bird watching”は彼らのニューヨーク滞在後最初の作品として発表されます。また、国内未発表作品である”Rubbing a Camel”はラクダのブロンズ像と共にエジプト、スペイン、スイス、ドイツを旅しながら制作された作品。北ドイツ、ヴォルプスヴェーデにて野生のハリネズミとまるで共同作業のように、足跡の付いたお皿を発表した”Forest Dishes”など、世界を旅した軌跡を辿る事のできる作品たちが展示されます。この機会に是非ご高覧ください。 また、この展覧会に合わせて、彼らの2作目である作品集が発行される予定です。パッケージにはドローイング作品として発表されている”Cap on Matterhorn”が使用され、今展覧会でも展示されるHow to make a mountain sculptureシリーズの3作目になる”Aletsch Glacier”が表紙を飾ります。

初版300部で価格など購入方法の詳細はギャラリーへお問い合わせください。

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